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★分子栄養学(三石理論): 調節・制御のしくみ

調節は生体の特性
 システムとは、多くの要素が互いに連係してはたらくようにまとめられた組み合わせであるという定義からみて、人体はまさしくシステムといえるでしょう。
 もともと機械や装置を安定な状態に保ち、目的にあうように動かすという工夫から、調節という概念が形成されたといわれています。
 調節の英語はregulateで、ラテン語のレグラ(物さしをあてて調べ、合わせるという意味)が語源になっています。
 生体の成りたちやしくみをみると、この調節という考え方があてはまることがわかります。生命体には、代謝によって自己を維持する、自己を複製(生殖)し、形質を子へ伝える(遺伝)などの特性がありますが、どれにも調節がはたらいていることに気づきます。
 体温や血圧などのバイタルサイン、タンパク質などの合成と分解、解糖と糖新生、呼吸や循環のシステム、遺伝子発現など、すべての生理現象、生化学反応にいろいろなレベルで調節作用が存在しています。
 ヒトのDNAには、調節にかかわる領域が多く、その複雑化によって特別な進化をしたといわれています。

調節の基本メカニズム
 調節における基本原理は、生体でも機械装置でも共通しています。それは得られた結果(出力)を原因(入力)にさしもどすことによって入力を加減するという回路で、フィードバック(さしもどす)といわれます。
 フィード(feed)は給餌という意味で、出力データを餌として、入力側に食べさせる(back)という語がつくられました。
 フィードバックの効果が安定をもたらすものは負のフィードバックであり、反対に結果が送り返されたために反応がさかんになるなどシステムが不安定になるものは正のフィードバックといわれます。
 通常はシステムの安定化をもたらす回路すなわちネガティブフィードバックを単にフィードバックといっています。
 生命現象にみられるフィードバック調節は、分子レベル、細胞レベルから個体レベルや個体群までいろいろありますが、すべてネガティブフィードバックです。
 生体が変動する環境条件のもとで内部環境の恒常性を保つという特性は、フィードバックによる調節で成りたっています。
 「内部環境の恒常性が生命の条件である」という言葉は、19世紀フランスの生んだ生理学者クロード・ベルナールの生命観から生まれました。
 フィードバックは自動制御の原理であり、それによってベルナールの指摘した内部環境の恒常性保持(ホメオスタシス)を実現する生体の機能を支えています。人体をフィードバック系とする考え方が、健康管理にも不可欠です。

全身調節のネットワーク
 個々の細胞は、タンパク質や核酸などの分子のレベルで調節されていますが、さまざまに分化した細胞が、組織や器官という階層的な構造をつくって成りたっている個体では、全身を調節するネットワークが必要になります。
 全身の調節ネットワークは、神経系と内分泌系(ホルモン)、そして両者の間をつなぐ神経分泌で成りたつシステムです。
 神経系とホルモンの作用は、おおまかには右下表のように整理されています。

 外界の情報を感覚器で受けとり、ホルモンの分泌を生じさせる脳の視床下部-脳下垂体系は神経系と内分泌系とを仲介していることになります。
 視床下部に属している神経細胞は、ホルモン分泌もしているので神経分泌細胞といわれています。神経分泌細胞が分泌するホルモンは視床ホルモンとよばれており、脳下垂体に作用します。甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンはその例です。
 甲状腺ホルモン(チロキシン)の調節に、脳下垂体前葉(脳下垂体は前葉・中葉・後葉という3部分があり、それぞれがホルモンを分泌する)の甲状腺刺激ホルモンと、それを制御する視床ホルモンがかかわっています。
 チロキシンの血中濃度が過剰になると、それが視床下部と脳下垂体の両方にはたらきかけてホルモン分泌を制御するというネガティブフィードバックの回路があるのです。
 体温・血圧・呼吸・心臓の拍動などの生理学的な自動調節のセンターは、脳幹(間脳から延髄までのつながった部分)にあります。

随意神経と自律神経
 間脳につづく脊髄は脳とともに中枢神経系を構成しており、これに対応する末梢神経系には感覚神経・運動神経および自律神経系が属しています。
 感覚神経は脊柱の脊側から脊髄にはいり、運動神経は脊柱の腹側で脊髄から出てゆきます。脊柱は椎骨のつながりでできていて、脊髄を保護しています。
 神経の枝は各椎骨のつなぎ目から出入りしていて、出てゆく運動神経の神経突起は前根、入ってくる感覚神経の神経突起を後根といいます。
 感覚刺激によりすばやく動作がおこるのは、脳までゆかずに脊髄で折り返すという応答が生じるからです。
 この応答は反射とよばれています。反射は日常に経験されるように、熱さや痛みなどをもたらす刺激に対する防御でおこりますが、熱いなどの感覚は脳までとどいています。

自動制御のネットワーク
 生体のもつ自動制御という機能を個体レベルでみると、呼吸数や心拍数、体温、血圧などの恒常性にかかわっています。このホメオスタシスの実行役が自律神経系で、意識や意志によらず文字通り自律調節を行っています。

 自律神経系のネットワークは、よく知られているように交感神経系と副交感神経系の二つのシステムの組みあわせで成りたっています。
 心臓をはじめとして肺、胃、十二指腸、膵臓、副腎、小腸、膀胱、涙腺、唾液腺、生殖腺など、さまざまな組織・器官に、このシステムの両方の末端がとどいており、支配構造が二重になっています。そして両者の作用はたいていお互いに反対の方向にむかっています。
 そして生体の緊張時には交感神経系が血行や呼吸をさかんにし、血糖をふやすホルモン(アドレナリン)の分泌を促します。そこでは消化や排泄などはあと回 しにしているのです(自律神経と臓器の表参照)。休息し安静な状況をつくるには副交感神経系のはたらきが優位になるわけです。

ストレスと自律神経
 自律神経系の中枢が存在する脳幹には、網様体とよばれる特殊な構造があります。
 脳幹のすべての領域に神経細胞(ニューロン)が散在し、その間を感覚神経や運動神経が通っていて、それらの軸索がからみあって網目構造にみえるので網様体という名がつけられました。そして自律神経系の呼吸中枢や血管中枢などが脳幹網様体に囲まれています。
 感覚神経のもたらす体内外の情報は自律神経系に作用します。また大脳皮質で営まれる精神活動のシグナルが脳幹部へむかってゆき、自律神経中枢に影響を与えます。
 急性のストレス刺激では、主に交感神経の活動がさかんになり、その神経分泌により放出されるノルアドレナリンと副腎髄質から出てくるアドレナリンが、標 的器官の受容体(レセプター)に結合して作用し、血圧や心拍数、熱産生、血糖値などを上昇させます。この反応は刺激の種類や程度によりいろいろにあらわれ ます。
 心理的ストレスもまた自律神経系の反応をひきおこすことが知られています。

ホルモンの作用
 内分泌器官がつくるホルモンは、循環体液にとけこんで目的の臓器(標的器官という)まで運ばれ、標的の細胞にはたらきかけます。
 受けとる側の細胞には、相手を見きわめて結合する受容タンパク(レセプター)が表面に用意されていて、ホルモンが結合すると、そのシグナルを内部に伝えます。
 ステロイドホルモンは細胞膜を通りぬけてはいり、細胞質や核内に遊離の状態でいるレセプターに結合し、遺伝子発現の転写因子となります。
 ペプチドホルモンは、単純なトリペプチドから198個のアミノ酸からなるものまであり、細胞膜近くの分泌小胞に蓄えられており、指令を受けとって放出されます。血糖上昇による膵臓β細胞のインシュリン分泌はこの例で、調節性分泌といわれます。

細胞機能と調節


遺伝子発現の調節
 遺伝子が生命にかかわる情報を保持し、その伝達により細胞内に機能をもつタンパク質を出現させているという意味をもつ用語が遺伝子発現です。発現という語は、“外部にむけてあらわし出すこと”をいいます。
 そのプロセスは、転写からはじまり、RNAの合成や輸送、飜訳というステップを経て、タンパク質の飜訳後修飾にすすみます。
 いろいろな細胞で特異的に遺伝子発現がおこるメカニズムは複雑で、各段階で調節されていることがわかってきました。
 かつてはそれぞれの遺伝子には、1 ヶ所ずつの調節領域があると考えられていました。その場合、1 個のタンパク質がDNA と相互作用して転写調節することになります。
 しかし真核生物の遺伝子には、異なる調節因子と結合するDNA 配列が複数存在していました。そして複数のタンパク質- DNA 相互作用による効果の総和が、その遺伝子の転写速度を決めているのです。
 複数個の結合部位のひとつを除いて、それぞれに調節因子が結合すると転写がはじまります。そしてつくられたタンパク質が、その結合部位に結合すると、転写が抑制されるというフィードバック制御がはたらきます。

遺伝子調節タンパク質
 DNA の塩基配列を識別して結合し、転写のスイッチをオンにしたりオフにしたりするタンパク質は遺伝子調節タンパク質といわれます。

 DNAの転写作業を開始する酵素はRNAポリメラーゼです。
 遺伝子調節タンパク質は、RNAポリメラーゼが転写をはじめやすいようにしたり、反対にさまたげたりします。
 複数の遺伝子を制御する調節タンパク質は、マスター遺伝子調節タンパク質といわれています(右図)。
 メッセンジャーRNA からタンパク質へのステップ(飜訳)では、合成を抑制するというメカニズムによる調節がはたらきます。
 飜訳で生じたタンパク質は、多くは飜訳後修飾により一人前の機能をもつようになります。
 リン酸やメチル基や糖鎖を付加されたり、まず前駆体のポリペプチド鎖として合成されたのち、一部が切りとられたりなどの加工が行われる飜訳後修飾のステップもまた、活性をもつタンパク質をつくるという遺伝子発現のゴールでの調節作用になります。

代謝と酵素
 遺伝情報をもとに細胞内で合成されるタンパク質の第一の役割が、生触媒すなわち生体がもつ触媒物質としての酵素作用であることは、生化学によって明らかになっています。
 触媒とは、“進行しにくい化学反応に参加して活性化エネルギーの壁を低くして進行させるが、それ自身は変化しない物質”をいいます。
 細胞は生存のために必要なエネルギーや体成分のいろいろを自分でつくらなければなりません。食物にふくまれているタンパク質は、そのままでは自己のタン パク質にならないので、遺伝子発現という手段でそれを入手します。このような反応が同化であり、そのとき材料となった物質は分解されます。それは異化とよ ばれる反応です。
 異化と同化をあわせたものが代謝という細胞の仕事で、酵素と名付けられたタンパク質がその反応をすすめます。
 代謝の経路はくわしく調べられており、多くの異なる反応が並行したり、途中で切りかわったり、中間生成物を介して交差したりなど複雑に進行するネットワークを形成しています。
 代謝ネットワークを混乱させないような調節が不可欠であり、細胞小器官で仕切った区画化によって代謝を分担し、酵素の濃度を高めたりしています。

反応のカップリング
 生体が利用する有機分子は成りたちが複雑なものが多く、その変化にはエネルギーの供給が必要です。
 そのときエネルギーを放出するような反応と組み合わせられればつごうがよいでしょう。生体ではこのような組み合わせ反応が多く、共役(カップリング)した反応といわれます。
 共役反応では参加する物質が複数で、反応がすすみやすくなっています。
 共役反応という方式によっても、代謝の調節があるわけです。

アロステリック制御
 酵素が自身の構造変化によって活性調節されるものを調節酵素といいます。
 酵素分子の合成量の調節だけではなく、合成した酵素の活性を調節するというものです。
 酵素の活性中心(触媒としてはたらく)とはちがうところに、反応の基質ではない分子(リガンド)がつくことによって、タンパク質の構造(コンフォメー ション)が変わり、これによって酵素と基質の親和性や、複数のサブユニットで構成される酵素の場合にはサブユニット間の関係などが変化するアロステリック という現象が知られています。
 アロステリックという語は、物理的にはなれているという意味で、結合するリガンドをアロステリックエフェクターといい、結合する部位をアロステリック部位または調節部位といいます。調節酵素はアロステリック酵素です。
 酸素運搬タンパクのヘモグロビンは、酵素ではありませんが、アロステリック制御されています。ヘモグロビンの場合、酸素分子が基質でもあり、リガンドに もなります。ヘモグロビンは4個のサブユニットで構成されていますが、そのひとつに酸素が結合すると、他のサブユニットへの結合が促進されます。
 また筋肉細胞のもつアセチルコリンレセプターなど、細胞膜上のホルモンレセプターやイオンチャネルなども、リガンドにより調節されています。酵素ばかりでなく、これらのタンパク質もアロステリックタンパク質といわれます。

メグビーインフォメーションVol.367「Essential Molecular Nutriology 生体の調節システム」より


www.megv.co.jp/web.php メグビーさんちより転載しました。


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