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★分子栄養学(三石理論): 生きること・食べることを考える

ヒトと物質
 自然界には生物と無生物が存在しています。
生物は生命をもち、無生物と区別されています。また生命と物質という分け方をすることもありますが、いろいろな元素がいろいろな集まり方をしてできているという点では両者ちがいはありません。
 では生物と無生物とは何によって区別されるのでしょうか。生命現象に物質はどのようにかかわっているのでしょうか。
 私たちは無意識のうちに呼吸をし、習慣的に食べて生きていますが、病気や老いという問題に気づいたとき、「からだ」のつくられ方やはたらきを維持することと、食べるという行為の間にあるぬきさしならぬ関係に関心が生まれます。
 現代は情報氾濫社会であり、多くのメディアが身近にあって、整合性のないデータや商業ベースで語られる健康情報があらわれては消えています。
 そのような状況のなかで、真情報とニセ情報とを見分けるには、自分自身の生命観をもつ必要があります。
 生命現象やからだの成りたちの真実を抜きにして、また食べることの意味を考えない切り売り情報からは、正しい答を得ることはできません。
 生物界でのヒトという種が、どのような特性を備えているのかを知って、それを成りたたせている物質的条件を、新しい栄養科学のなかに探ってまいりましょう。

人体をつくる物質
 地球上には100数種の元素が確認されていますが、人体を構成しているのは下の表にある20種類です。
 これらの元素は、同種または異種の原子が、いろいろの形で化学結合した物質分子として、またイオンとなって体内に存在しています。
 酸素と水素の化合物である水分子が、生命現象を生み出す場を提供する、もっとも多い体成分です。
 水は無機成分ですが、有機生体分子として、タンパク質、脂質、核酸といった高分子があり、さらに高分子が分解して生じたり、栄養素や機能性食品成分として摂取されたビタミンやポリフェノール類などの分子群があります。
 それぞれの元素や分子は、細胞とよばれる生体の構造単位の内と外において、水分子と相互作用をしています。生命現象は、水分子の性質を利用した分子たちのはたらきなのです。

 もっとも存在量の多いグループ(人体の約97%を占めている)
  酸素(O)炭素(C)水素(H)窒素(N)

 次に存在量の多いグループ
  カルシウム(Ca)リン(P)カリウム(K)イオウ(S)ナトリウム(Na)
  塩素(Cl)マグネシウム(Mg)

 微量に存在する
  鉄(Fe)亜鉛(Zn)銅(Cu)マンガン(Mn)ヨウ素(I)クロム(Cr)
  コバルト(Co)セレン(Se)モリブデン(Mo)


液体としての水(H2O)
 水は無数の水分子が、お互いに作用を及ぼしながら集まっているもので、温度によって3つの状態に変換します。常温では液体ですが、よく知られているように、100℃(1気圧のとき)で沸とうし、水蒸気とよばれる気体にります。
 H2O分子は、水素結合という弱い結合力でつながったネットワークをつくって集まっているのですが、このつながりは絶えず切れたりつながったりしながら、お互いの自由な運動を束縛しています。100℃になるとエネルギーを得たH2O分子がとび出してゆくのです。低温のとき(0℃)では、氷という固体です。
 生命現象を支えるのは液体の水であり、生命はその特性を利用しています。
 水は、さまざまな物質を多量に溶かす能力をもつ特別の液体であり、生体内の水(体液)には、いろいろのイオンや、さまざまなサイズの分子を溶かした溶液になっています。
 溶液のもとになる液体を溶媒、溶けている物質を溶質といいます。

水和という現象
 水を溶媒とする溶液では、溶質のまわりに水分子がひきつけられて結合した状態になっています。
 この現象を水和といい、H2O分子と溶質との間の相互作用として生体機能に大きく影響しています。

 物質が水に溶けるとは、分子やイオンが溶媒であるH2O分子のネットワークのなかにはいりこむことであり、溶質が親水性の場合は水分子ネットワークと水素結合を形成して水和します。こういう物質は非電解質といわれ、糖アルコールはその例です。
 分子中の陽イオンと陰イオンとのイオン結合は、水中ではH2O分子がイオン結合をさまたげて、それぞれのイオンとして解離させます。食塩(NaCl)の結晶は、NaイオンとClイオンとにわかれ、それぞれのイオンはH2O分と水和します。こういう物質は電解質とよばれています。
 水中で解離したイオンは電気を運ぶので、電解質溶液は電気を通すことになります。

水とイオン
 生体中には、ナトリウムイオン(Na+)、カリウムイオン(K+)、カルシウム(Ca2+)、マグネシウム(Mg2+)など、多くの金属イオンが水和していて、細胞の形態の維持や酸・塩基のバランスの維持、酵素活性の調節などにかかわっています。(VoL.365参照)。
 水分子は、2つの水素原子(H)と、ひとつの酸素原子(O)が共有結合という強い結合で成りたっており、水素原子のもつ電子が酸素側にひっぱられていま す。このため水分子での電子の分布は均等でありません。この電子の偏りは極性といわれるもので、水分子の性質を特徴的にしています。
 疎水性物質は水素結合をつくりにくく、水に溶けません。

生体分子の合成・分解
 細胞のなかでは、タンパク質、DNA、RNA、脂質、多糖などの構成分子の合成と分解が絶えず進行しています(代謝回転)。
 タンパク質の合成は、アミノ酸の脱水結合反応で、その逆の反応は加水分解によるアミノ酸までの分解です。

 ひとつのアミノ酸のカルボキシル基(-COOH)と、次のアミノ酸のアミノ基(-NH2)から1分子のH2Oがとり除かれるとペプチド結合(-CO・NH-)が生まれます。この反応が数十回から数千回も繰り返されるのがタンパク質合成のプロセスで、加水分解では水分子が導入されています。右の図でわかるように、H2O分子が出たりはいったりしているのです。
 ヌクレオチドと核酸(DNA、RNA)との間にも、脂肪酸およびグリセリンと脂肪でも、単糖と多糖とでも、脱水結合と加水分解による合成と分解であり、水は反応の場をつくる媒質というだけでなく、反応物質にもなっています。水がなくては生命活動は成りたちません。
 細胞内でH2Oがかかわる反応はいろいろで、加水反応と脱水反応は基本です。脱水反応と加水反応が連続すれば、水の出入りはないともいえるので反応式には書かれないのがふつうです。
脱水反応では、化合物のなかから水素(H)と酸素(O)または水酸基(-OH)が奪われて水(H2O)が生じます。

疎水性と親水性
 水分子と水素結合しない疎水基をもつ物質は、水に溶けにくい性質(疎水性)を示します。
 メチル基(-CH3)やパルミチル基(-C15H31)のように、おもに炭素原子(C)と水素原子(H)とでできている原子団は疎水基です。
 疎水性物質は、H2O分子がつくるネットワークの中に追いやられます。分子の中に親水基と疎水基の両方をもっていると、疎水基は水を避けて内部に、親水基は表面に出てH2O分子と水和しようとします。また疎水性どうしは集まろうとします。球状タンパク質の立体構造はこのような理由で自然に形成されてゆきます。ポリペプチド鎖で並んでいるアミノ酸に親水性と疎水性があるのです。

両親媒性
 分子中に親水基と疎水基の両方をもっている分子は、水中では自然に集合してミセルとよばれる構造をつくります。これは水分子が自由な熱運動をしようとして疎水基を排除するためつくられる構造で、生体膜の主成分であるリン脂質はその例です。
 リン脂質分子が水中でつくる集合の形がミセルですが、リン脂質2分子層が横にひろがると両端の疎水部は閉じて小さな球の形(小胞という)になります。こ の構造は脂質(リポ)の小胞(ソーム)という意味のリポソームとよばれるもので、細胞膜や細胞小器官などの生体膜の主要な構成成分となり、物質のとり入れ やシグナル伝達などの細胞機能を担っています。

水分と健康の関係


体水分のホメオスタシス
 体内にとり入れられる水分と、体外に出される水分の量とのバランスは水分バランスといわれ、大きく変動しないよう調節されています。
 体内水分量のホメオスタシスは、記憶や集中力などの認知機能や身体活動のレベルに影響するばかりでなく、電解質のバランスを介して、便通異常や高血圧、冠動脈疾患、脳梗塞、尿路感染症、呼吸器疾患、胆石、緑内障などの疾患に関連しているというのです。
 腎臓が水分・電解質バランスの調節にはたらいていますが、飲水行動は必ずしも適切にはおこりません。食環境や嗜好などに影響されており、過剰になる場合が少なくありません。
 口渇という飲水行動へのサインに対する反応は、生理的ストレスで鈍感になります。また加齢にともなって口渇感が低下し、自由飲水がおこりにくくなりま す。高齢者では筋肉量が減少することで体内に保持する水分量が減少しており、腎臓の再吸収能の低下や利尿剤の使用、下剤の使用などが脱水状態へのリスクに なります。

脱水と水中毒
 水分と電解質バランスの障害は、生体に水分脱失(脱水)という状態をもたらすことがあります。
 水分不足が主で、電解質の減少はさほどではない場合は“水欠乏性脱水”で、口渇感が強く尿量は少なくなり高度に濃縮されます。これに対して以前は水中毒といわれた“食塩欠乏性脱水”では、ナトリウムと塩素の欠乏が主症状で、尿量は大きく減少しません。
 体内水分は体液や細胞間質に多くあるので、その量が減ると浸透圧の変化によって細胞内部から水分がひき出されます。
 食塩欠乏性の場合は、体液や細胞間質から細胞内への水の移動がおこります。
 水の移動で細胞の容積が変化すると、内部での水和の状態が変わり、小器官の機能や代謝に影響が及びます。
 例えばミトコンドリアでは、脱水によってATP合成の能率が下がるのです。
 ミトコンドリアは外膜と内膜の二重の膜でつくられた構造で、外膜と内膜の間は、タンパク質や糖や、各種ミネラル(Na、K、Mg、Ca)のイオンと水和 した構造水で満たされており、産生されたATPも水和しています。構造水とは、分子中の親水基と結びついて熱運動を制限された状態の水をいいます。
 細胞の容積が15%増加すると、タンパク質分解は25%抑制されるといわれます。細胞質が収縮すると代謝における異化が促進されるというのです。(細胞膨張説)。
 収縮したミトコンドリアでは酸素の消費量が低下していることが確かめられました。
 低Na血症では細胞内へ水の移動により細胞は膨張し、高Na血症では細胞は萎縮します。
 腎臓や脳細胞などの細胞膜には水の通り道となるチャネルがあり、アクアポリンとよばれています。アクアポリンはペプチド鎖でつくられた構造で、血液・脳関門にもあり、虚血やATP不足により生じる脳浮腫では、その状態を改善する役割をしています。

体内のゲル構造
 体液中の水は水溶液の状態ですが、細胞内や細胞間質では、タンパク質や多糖などの高分子の存在によりゲル状態にあります。

 ゲルとは、高分子が架橋してつくる網目構造のなかに溶媒がはいりこんで膨潤したもので、溶媒が水の場合にはハイドロゲルといいます。コンニャク、豆腐、寒天などの食品はその例です。
 細胞間質では、グルコサミノグリカンとプロテオグリカン分子の網目に水がとりこまれたゲルですが、丈夫なタンパク質であるコラーゲン線維によってはばまれ、自由な動きができません。
 グルコサミノグリカンは、ヒアルロン酸やヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸などの長い糖鎖で、たいていタンパク質と結合してプロテオグリカンを形成しています。
 グルコサミノグリカンは、Na+などの陽イオンをひきつける性質によって水和量の大きいことが特徴です。
 関節の軟骨はこのゲル構造をもち、運動による衝撃から骨を守るクッションとしてはたらいています。

浮腫 - ゲルの膨潤
 ゲル構造は水を吸収すると膨潤します。細胞間質の水分量がふえておこるゲルの膨潤が浮腫です。
 通常、細胞間質へは毛細血管から少量の水が流入し、リンパ管から排出されています。この流入と排出のバランスがくずれて流入する水分が上回ったとき浮腫が生じます。
 毛細血管の内圧が高まれば、細胞間質への水の移動が増加して、ゲル構造を膨潤させます。反対に大量出血などで血液量が減少すると、毛細血管内の圧が低下して、細胞間質から血管内へと水が移動し、ゲルは収縮します。
 浮腫は炎症にともなって生じることがあります。炎症ではタンパク質やグルコサミノグリカンを加水分解する酵素が放出されるため、ゲル構造が変化します。ゲル構造は周囲のイオン濃度やpHの変化によっても変わります。
 炎症の場では、毛細血管の透過性が高まることが知られています。
 毛細血管壁は、内皮細胞が一層に並んでいて、細胞と細胞の間隙が物質の輸送路になっています。
 この間隙はただの孔ではなく、ゲル構造のマトリックスになっています。ゲルの網目の大きさによって、物質の透過性が変えられるしくみです。

加齢と水の状態
 加齢にともなって、細胞内の水の状態が変化し、構造水が増加して、代謝速度がおそくなるとされています。自由水の減少が各臓器の萎縮の一因であり、機能低下を招くというのです。

メグビーインフォメーションVol.366「Essential Molecular Nutriology 生命と水の科学」より


www.megv.co.jp/web.php メグビーさんちより転載しました。
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