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★分子栄養学(三石理論): 無機栄養素の特性

無機栄養素の特性

人体とミネラル

 人体を構成している元素の約97%は、酸素、炭素、水素、窒素が占めています。

  残りの元素はカルシウム、リン、カリウム、ナトリウムなど、地殻中にみられるものですが、その存在量はいろいろです。
 酸素、炭素、水素、窒素を除いた無機元素でヒトに必須とされるものをミネラルといいます。
 ミネラルの99%以上がカルシウム、リン、カリウム、イオウ、塩素、ナトリウム、マグネシウムの7元素で、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、モリブデン、クロム、コバルト、セレンの9元素がつづきますが、全部をあわせても存在量は0.01%以下と微量です。
 右の図は、ミネラルの総和を100とした場合の各元素の存在比を示しています。
 微量元素のなかには、フッ素、ケイ素、ニッケル、バナジウムなど、ヒトへの必須性が確認されていないものを含めています。

ミネラルの役割
 人体内の存在量が比較的多いミネラルは、骨形成や、電解質として浸透圧や酸・塩基平衡の調節、代謝の調節、神経や筋の機能、免疫機能にかかわっています。
 リンとイオウおよび鉄以下の微量元素は、タンパク質や核酸、ビタミンなどの有機化合物の構成成分として、遺伝子発現や代謝、シグナル伝達という生命維持システムに参加しています。
 人体を構成している元素のうち、タンパク質や脂質や核酸などの有機化合物の基本構造をつくる4種の元素(主要元素:O、C、H、N)を除いた必須元素の リストをみると、ナトリウム、カリウム、カルシウム、塩素、マグネシウム、リン、イオウ(準主要元素:Na、K、Ca、Cl、Mg、P、S)および鉄、亜 鉛、銅、セレン、ヨウ素、コバルト、クロム、マンガン、モリブデン(微量元素:Fe、Zn、Cu、Se、I、Co、Cr、Mn、Mo)が並びます。
 このうち塩素、ヨウ素、セレン、イオウ、リンを除くと、すべて金属元素に属しています。

金属の必須性
 金属という語は、カドミウムや鉛や水銀などの重金属による公害事件の記憶から誤解されましたが、金属のもつ化学的性質(電子の授受など)が、酵素などのタンパク質の構造や機能になくてはならないことが明らかになっており、栄養素として位置づけられています。

ミネラル間の相互作用
 各ミネラルの間には、吸収や代謝や生理作用における相互作用のあることが知られています。

 例えば、マグネシウムが平滑筋細胞へのカルシウムのとり入れに拮抗して、神経活動や筋肉の収縮にかかわっていることや、カリウムが腎尿細管でのナトリウム再吸収を抑制して、尿への排出量をふやすことが知られています。
 吸収時でのミネラルの拮抗による阻害作用については、カルシウムとリン、カルシウムとマグネシウム、カルシウムと鉄・亜鉛、亜鉛と銅など複雑な関係があります。
 その一方、リンの吸収にナトリウムを必要とする経路があります。
 ミネラルの体内輸送システムが次つぎと明らかになっていますが、亜鉛の輸送体メタロチオネインは、銅も運びます。メタロチオネインは金属イオンの結合能により、重金属を捕捉する防御タンパクとして注目されました。
 ミネラル間の拮抗作用では、セレンと水銀の関係があります。セレンと水銀は互いにそれぞれの毒性を軽減するのです。
 ヘモグロビンなどの成分であるヘム鉄を合成する反応には、銅タンパク質(フェロオキシダーゼ)が必要なので、鉄の供給がじゅうぶんであっても銅の不足で栄養性貧血がおこります。

ミネラルの吸収
 ほとんどのミネラルは小腸上部で吸収されます。吸収率はいろいろであり、また同時に摂取される食品成分や年齢などの条件にも影響されるので摂取上の注意が必要とされています。
 食品中のミネラルは塩の形態をとって不溶性になっているものが少なくありません。化学用語の“塩”は、金属イオンやアンモニウムイオンのような陽イオンが、酸の分子中にある陰イオンと結合して生じる化合物をいいます。
 不溶性の塩は消化管内で可溶化(イオン化)されて吸収されることになります。
 そこで可溶化をすすめるようにはたらく食物成分などは、ミネラルの吸収を助けることになり、塩の形成にかかわるものは吸収阻害因子になります。
 乳糖、オリゴ糖、ペプチド、有機酸などは吸収促進因子で、フィチン酸やシュウ酸や食物繊維はその反対にはたらきます。
 抗生物質や抗菌剤、骨吸収抑制剤などは、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛とキレート化合物をつくります。キレートとはギリシア語の“カニのはさみ” をいい、分子のなかに金属イオンをはさむようにつかまえた構造をつくります。キレート化合物をつくると、薬剤自身の吸収率も低下します。

遺伝子と金属イオン
 遺伝情報の伝達にかかわるタンパク質の多くは亜鉛含有タンパクで、DNAやRNAと結合する構造をもっています。

 核酸と作用する部分は“ジンクフィンガー”とよばれる特殊な構造(右図)で、タンパク質中のシステインがもつSH基(チオール基)に亜鉛イオンが結合しており、これが転写因子機能などのもとになっています。
 重金属から生体を守る役をするタンパク質のメタロチオネイン遺伝子の転写をはじめ、発ガン物質や熱や紫外線などで誘導されるヘムオキシゲナーゼ(ヘムを分解する酵素)遺伝子の転写にも、ガン抑制遺伝子P53の転写にも亜鉛がかかわっています。
 DNAの二重らせん構造には、金属イオンが役立っており、マグネシウム、銅の存在によってその構造が安定することや、亜鉛不足ではDNA合成が低下することが知られています。
 DNAのヌクレオチド100個に対して、金属イオンが1個の割合で結合していると、放射線照射によるDNA損傷を防ぐことができるという報告があります。
 DNA合成を仕事とする酵素DNAポリメラーゼは、キレート剤で亜鉛を除去すると活性が失われてしまいます。

活性酸素と金属イオン
 生体は酸化ストレスに対応する防御システムとして、活性酸素除去酵素をもっています。
 活性酸素除去酵素には、スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)や、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼなどがあります。
 SODの活性部位には、銅、亜鉛、マンガン、鉄があり、グルタチオンペルオキシダーゼは、セレンが活性中心のセレン酵素です。
 血中で銅を運ぶタンパク質のセルロプラスミンも抗酸化機能をもち、とくに血管内での役割が認められています。
 酸化ストレスや小胞体ストレスや炎症によって、血清中の亜鉛濃度が低下します。これは肝臓でのメタロチオネイン合成がさかんになったためといわれています。
 生体のストレス応答として、ストレスタンパク質をつくることが知られています。ストレスタンパク質は、分子シャペロンとしてはたらき、変性したり凝集し たりした異常タンパクを分解したり、フォールディング(折りたたみ)をし直したりして、細胞内の状態を正常化してアポトーシスを防いでいます。このストレ スタンパク(HSP)が亜鉛により誘導されることも確かめられました。

免疫と微量元素
 リンパ球の増殖・分化に亜鉛が必須であり、DNAやRNA合成効果もあわせて、免疫システムの維持を助けます。
 亜鉛、鉄、銅、セレンの不足は、T細胞の機能低下、マクロファージの機能抑制やアポトーシスなどにより、免疫力を低下させます。

生命をつくる金属


金属とイオン
 電気的に中性な原子や分子が、電子を失ったり獲得したりすると、電荷を帯びた粒子が生じます。電荷とは物質がもっている電気の量で、正のものと負のものとの2種類があります。
 正電荷はプラス(+)の符号であらわし、負電荷の符号はマイナス(-)です。同じ符号同士は反発し、異なる符号の電荷同士は互いに引きあう関係にあります。
 電子を失ったり得たりしてイオンになることをイオン化または電離といいます。 イオンの電荷数は、化学式の右上に電荷の符号をつけてあらわします(下表イオンの欄参照)。
 元素は、その原子構造により、どのようなイオンになりやすいかが決まっています。
 ナトリウム(Na)やカリウム(K)は、アルカリ金属元素に属し、このなかまは1価の陽イオンになりやすく、イオン型(Na、K)で体液中に存在しています。
 塩素やヨウ素は、1価の陰イオンになりやすいハロゲンに属します。
 遷移元素に分類される元素が鉄(Fe)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、コバルト(Co)で、亜鉛(Zn)は遷移元素ではないが、化学的性質がよく似ています。
 遷移元素では、同じ元素の原子のイオン価が複数あり、いろいろの陰イオンや中性の分子と結合して錯体をつくるという特徴があります。

 錯体とは、1個の原子やイオンを中心に、別の原子や分子やイオンが結合した物質で、ヘモグロビンはその例です。
 赤血球につまっているヘモグロビンは、3価の鉄イオン(Fe3+)を中心とする錯体です。

遷移金属イオンと錯体
 遷移金属イオンは、生理的なpHのもとで触媒としてはたらいたり、フリーラジカルを安定化したりと、生命活動に重要な役割をすることが知られています。
 酸化還元反応での電子のやりとり(電子の移動)には、鉄や銅やマンガンなどの遷移金属が役立っています。上表にあるSOD(スーパーオキサイドディムス ターゼ)は、前述のようにスーパーオキサイドという活性酸素を消去する酵素ですが、その活性を銅、マンガン、鉄および亜鉛が受けもっています。
 コバルトイオン(Co3+)の錯体に、ビタミンB12があります。ビタミンB12は造血や核酸合成を促進し、神経変性を防ぎ神経伝達物質の減少を抑制します。

鉄のホメオスタシス
 鉄イオンは2価(Fe2+)と3価(Fe3+)が安定な状態であり、鉄をもつ酵素は、すべてFe2+とFe3+の間の変換を利用する酸化還元酵素です。
 原始の大気中には酸素がほとんどなく、海中にはFe2+が大量にありました。生命が誕生した時期の地球はそんな状態だったのですが、ラン藻類が光合成により酸素をつくりはじめると、海中の鉄が不溶性の酸化鉄になり底に沈殿したため、海水の鉄濃度は急激に減少してゆきました。
 やがて陸上へ進出した生命体にとって、大気中の酸素がふえ、鉄イオンが減少する状況に適応して、鉄に対するホメオスタシスのシステムをもつ必要がありま した。それが体内に貯蔵した少ない鉄を繰り返して利用する一方、決まった排出機構をもたず、吸収量を制御することで過剰を防ぐというシステムでした。
 体内の鉄の量が過剰になると、吸収が抑えられるのです。

鉄センサーのしくみ
 細胞内には、鉄制御因子とよばれるタンパク質が存在し、鉄の量に応じて鉄代謝にかかわる分子の遺伝子発現を調節しています。
 鉄の不足が生じると、トランスフェリン受容体をふやして鉄のとりこみを促進し、鉄輸送体タンパクによる腸管からの吸収も促します。その一方で鉄の放出を受けもつ輸送体の作用を抑制するのです。
 個体レベルでは、鉄の吸収部位である十二指腸の上皮細胞がもつ吸収率調節機構と、腸と肝臓が協調するシステムがあります。
 肝臓から分泌される鉄代謝調節ホルモンヘプシジンは、鉄が過剰なとき、鉄輸送体遺伝子の発現を抑制して、腸管からの鉄のとりこみと、鉄を貯蔵している網 内系細胞からの放出を抑えます。網内系細胞は、古くなった赤血球を貪食するので内部に鉄をためており、ヘモグロビン合成に再利用させています。

鉄代謝の変化と病態
 近年、鉄代謝での問題点は、鉄欠乏性貧血ばかりでなく、動脈硬化や糖尿病、ウイルス性肝炎やアルツハイマー病、パーキンソン病などの疾患が、体内の鉄過剰に関係しているという仮説があらわれました。
 鉄は生体の酸化ストレスにおいて、見逃せないかかわりをもっています。
 鉄イオン(Fe3+)は、活性酸素スーパーオキサイドによりFe2+に還元されます。過酸化水素がFe2+によって還元されると、最強の活性酸素ヒドロキシルラジカルが生じます。
 通常イオン化鉄は、細胞外ではトランスフェリン、細胞内ではフェリチンに結合していて、ラジカルの生成には参加しないよう阻止されています。ところがト ランスフェリンの鉄結合能を上回る状態が生じると、遊離の鉄が肝臓や心臓などにとりこまれて、酸化ストレスをひきおこすというのです。
 先ごろカロリー制限による老化抑制の実験が話題になりましたが、そのとき鉄代謝についての興味ある報告がありました。
 20年間、30%のカロリー制限食を与えられたサルは、通常食をつづけたサルと比較して摂取した鉄の量は同じであるにもかかわらず、脳内の鉄沈着が明ら かに少なかったというのです。鉄はトランスフェリンによって血液・脳関門を通って移行しますが、そこに摂取カロリーが影響しているという結果でした。鉄の 生体内での動きはこれから明らかになってゆくでしょう。

メグビーインフォメーションVol.365「細胞生物学と栄養学7 ミネラルの新栄養学」より


www.megv.co.jp/web.php メグビーさんちより転載しました。



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