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★分子栄養学(三石理論): 体タンパクとアミノ酸

体内のアミノ酸
 アミノ酸は、生体を構成する第一の高分子であるタンパク質合成の素材であり、
体内のアミノ酸の大部分がタンパク質に組みこまれて存在していますが、そればかりではなく生理活性アミンやヒスタミンやセロトニンなど、いろいろの生理作用物質を生じる前駆体として、あるいはセレノシステインなどの修飾アミノ酸として神経機能の保持にかかわっています。
 近年の分子生物学研究の進展により、アミノ酸が遺伝子発現のプロセスにおいて調節因子としてはたらいていることが知られてきました。
 アミノ酸はまた、生体エネルギー物質ATPづくりの原料にもなり、遺伝子分子DNAやRNAの核酸塩基(プリン、ピリミジン)の前駆物質という役割もしています。
 アミノ酸の摂取、代謝、体内の動き、排出、糖質や脂質やビタミンなどの他の食品成分との相互作用が、循環器や肝臓、腎臓、呼吸器、皮膚などの病態やガン発症に関連することも明らかになってきました。

アミノ酸と窒素(N)
 アミノ酸は、分子内にアミノ基(-NH2)とカルボキシル基(-COOH)をもつ化合物です。
 アミノ酸のアミノ基は、生体内で必要な各種の窒素をふくむ化合物を合成する反応の材料になります。
 天然に存在するアミノ酸は約700種、人工のアミノ酸を加えると1000種を超えますが、タンパク質の構成成分となるのは20種にかぎられています。
 通常タンパク質は100個から500個ほどのアミノ酸が鎖のようにつながっています。つながるアミノ酸の種類を、かりに10個とした場合には、組み合わ せの数は20を10回かけあわせたものとなります。その数は10兆にもなり、体内でつくられているタンパク質も多様です。それがつくられたり(生合成)こ わされたり(分解)、細胞内で水分子や他の栄養素分子と相互作用したりして、刻々に変化しながら動的平衡を維持しています。
 アミノ酸がもつ窒素を指標として、タンパク質代謝が研究され、窒素出納法を用いて食品の栄養価の基準がつくられた歴史があります。

体タンパクと窒素出納
 標準的なヒトのからだには、体重の20%弱程度のタンパク質があり、そのうちのおよそ2~3%が毎日、古いものから新しいものにとり替えられています。体重70kgの人では、約180gから200gのタンパク質の入れ替えが休みなく進行しているというのです。
 この入れ替わりを代謝回転といいます。代謝回転の速度は半減期(蓄積した物質が初めの半分の量に減少するまでに要する時間)で表わすことになっています。

 体タンパクの代謝回転の速度はいろいろで、細胞や組織を構成しているタンパク質の半減期は右の表のように時間単位から月単位まであります。分単位で分解されるものもあります。
 タンパク質の代謝回転には、基礎代謝の15%にあたるエネルギーが消費されています。
 代謝回転で、成人では1日に体重あたり約4~5gのタンパク質が分解されますが、生じたアミノ酸の多くをリサイクルしており、不足する分のアミノ酸を補給するために、体重(kg)あたり約1gのタンパク質を食事によって得る必要があるのです。
 身体に出入りする栄養素やエネルギーの量を測定して、栄養状態を知る方法を出納法といい、エネルギー出納、ミネラル出納、窒素出納などがあります。
 窒素出納法では、全身のタンパク質代謝の変化を知ることはできますが、個々の器官ごとの状態はわかりません。
 窒素出納法は、タンパク質・アミノ酸必要量や食品タンパク質の評価に用いられているのですが、摂取エネルギーの影響を受けやすい、メカニズムが解明され ていない、窒素平衡状態は最適なタンパク質栄養を意味しない、この方法ではアミノ酸必要量の値は低くなるなどの指摘があります。

アミノ酸プール
 食事により摂取したタンパク質のうち、不消化タンパクや脱落する腸粘膜のタンパク質や腸内細菌の排出で約10%が減少します。

 その一方で消化液が加わって食品タンパクとともに吸収され、遊離アミノ酸プールにはいります。遊離アミノ酸プールは、血液や細胞間質液、細胞内に存在す るアミ酸で、その量は70~100gほどとされています。このプールのアミノ酸がタンパク合成に使われ、代謝回転で生じたアミノ酸がはいってきます。とて も活発なアミノ酸の出入りがあるのです。
 アミノ酸の種類によって体タンパク質と組織内遊離アミノ酸中の含有量は一致していません。細胞内の遊離アミノ酸プールには可欠アミノ酸が血漿遊離アミノ酸の数倍あり、とくにグリシン、グルタミン酸、グルタミンは10~50倍という高濃度です。
 アミノ酸の血漿濃度の測定は、数年前から精度が高くなり、アミノ酸パターンが肝疾患や腎疾患やガンなどの病態に関連して大きく変化することがわかってき ました。またヒトに共通の恒常性があるものの、食事やストレス、病気などの要因でも変化するのです。そのデータはアミノ酸代謝にもとづいた新しい健康管理 の指標として実用化されようとしています。

アミノ酸の栄養的分類
 アミノ酸ははじめ、食事中に不足すると窒素出納が維持できない不可欠(必須)アミノ酸と、摂取しなくても体内合成できる可欠(非必須)アミノ酸とに分類されました。

 不可欠アミノ酸は、体内にその合成ルートがないか、合成できても速度がおそく必要量が満たされないもので、その他が後者です。
 その後、準不可欠アミノ酸や条件つき不可欠アミノ酸という分類が加えられました。
 アミノ酸チロシンはフェニルアラニンから酵素作用で生成されるので、チロシンといっしょに摂取すればフェニルアラニンの節約となり、必要量は少なくてよ いことになります。シスチンとメチオニンの関係も同じであり、この場合のチロシンおよびシスチンを準不可欠アミノ酸といいます。
 可欠アミノ酸のなかで、ストレスや代謝障害などで必要量が増加し、これを補うと病態が改善される場合、このアミノ酸は条件付不可欠アミノ酸とよばれま す。新生児のアルギニンや成人でのストレス時のグルタミンや腸管の代謝機能が傷害された場合のグルタミン・アルギニンなどが知られています。

非タンパク構成アミノ酸
 右の表は、タンパク質を構成する材料であるほかに、アミノ酸には多様な機能のあることを示しています。
 生理活性アミンと総称されるγ-アミノ酪酸、ヒスタミン、セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンや、メラトニン、クレアチン、ポル フィリン、グルタチオン、タウリン、メラニン、NO(一酸化窒素)などの窒素化合物、核酸塩基(プリン塩基、ピリミジン塩基)がアミノ酸から生合成されて います。
 アミノ酸分子のアミノ基が除去されて生じるα-ケト酸(アミノ酸の炭素骨格)は、さまざまな反応により最終的にクエン酸回路にはいり分解され、グルコースや脂肪酸やコレステロール合成の原料になってゆきます。
 可欠アミノ酸の体内合成において、主な合成材料として他のアミノ酸の代謝中間体が用いられていることも栄養代謝のポイントになります。

アミノ酸の機能と病気


アミノ酸の吸収
 小腸壁の上皮細胞には、タンパク質・ペプチド・アミノ酸の吸収システムがあります。タンパク質はほとんどアミノ酸にまで消化されて吸収されますが、一部はジペプチドやトリペプチドとして吸收されます。

 アミノ酸の吸収を受けもつトランスポーターは、腸粘膜に限らず、各組織の細胞膜にもあります。組織に固有のアミノ酸トランスポーターがあって、細胞の外から内へ、内から外への輸送をしているのです。
 血中のアミノ酸濃度を調べると、サーカディアンリズム(概日リズム)を示し、アミノ酸によっては1日のうち、30%ほどの差がみられます。
 細胞内でのタンパク合成がさかんな日中には血中濃度が低くなりますが、タンパク質を摂取すれば高くなります。
 血液中のアミノ酸濃度のパターンと、健康レベルとの関係が調べられるようになり、食事や生活習慣、ストレスおよびいろいろな疾患によって生じるアミノ酸バランスについて関心がもたれるようになりました。

血中のアミノ酸
 血液中のアミノ酸は、食事からの摂取と、筋肉などの組織タンパクの分解や、トランスポーターを介した細胞内からの放出で増加し、便や尿への排出、タンパク質合成、トランスポーターでの細胞へのとりこみにより減少します。
 この反応は食事摂取量や内分泌系のシグナルにより調節され、アミノ酸の恒常性が保持されるしくみですが、各組織でのアミノ酸代謝に異常が生じると、その影響があらわれることになります。
 摂取されたアミノ酸の量や質により、脳のアミノ酸パターンが変化し、摂食調節されることが知られています。一般に高タンパク食では低タンパク食に比較して、摂食量が少なくなります。
 血液から脳へのアミノ酸のとりこみが、神経伝達物質(セロトニンやカテコールアミン)の合成を介して食欲に影響します。
 糖質摂取はインシュリンの作用で中性アミノ酸を細胞にとりこませるので、血液アミノ酸パターンが変化し、脳へのトリプトファン移行が増加します。
 トリプトファンからつくられるセロトニンは食物を選択し、栄養素の摂取行動を調節する役割をもっています。
 筋肉疲労や肝硬変などで、組織の分枝アミノ酸(BCAA)が不足すると、セロトニン上昇から食欲減退がおこります。

器官とアミノ酸
 吸収された栄養素が集められ、からだが必要とする物質に変換し、不用物を処理する肝臓はもっともアミノ酸代謝の影響を受ける器官ですが、腎臓や腸や骨格 筋や脳などの諸器官で、それぞれに特有なアミノ酸代謝が営まれており、炎症や腫瘍や免疫異常などが原因の疾患によって、アミノ酸代謝に変化が生じてきま す。
 近年メタボリックシンドロームやガンでの、血中アミノ酸パターンについての報告が集積され、それを病気の予測に役立てようという研究がすすめられています。
 いろいろの臓器でのアミノ酸需要とその充足度は変動しており、それが血中濃度に反映していることになるでしょう。
 筋組織には、分枝アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンの異化反応の第一段階ではたらく酵素(分枝アミノ酸アミノトランスフェラーゼ)が多く、運動時のエネルギー源としています。この酵素は脂肪組織、腎臓、脳にもあり、分枝アミノ酸がエネルギー源になります。
 腸管ではグルタミンが重要なエネルギー源になっています。グルタミンは体内の遊離アミノ酸のなかでもっとも多く、筋肉のアミノ酸プールでは約40%を占めています。
 グルタミンは可欠アミノ酸(体内合成される)で、ATPを消費してグルタミン酸から合成されますが、感染などのストレスがあると必要度が増し、生合成量では不足するため条件つき不可欠アミノ酸に位置づけられています。
 グルタミンは、リンパ球などの免疫細胞の分裂を促進し活性化することが知られており、免疫賦活栄養素として、ガン治療などで利用されています。
 脳の機能を担う神経伝達物質や調節因子としてはたらくアミノ酸は多く、なかでもグルタミン酸は記憶や学習に役割をもっています。
 グルタミン酸は抑制性の神経伝達物質であるγ-アミノ酪酸(GABA)に変換され、また抗酸化物質として体内に分布しているグルタチオンの成分としても重要です。
 脳内のグルタミン酸濃度レベルは、機能を正常に保つための条件であり、その合成が活発に進行しています。その合成材料となるアミノ基の30~50%がロイシンから供与されています。

可欠・不可欠アミノ酸
 自然界には700種類以上のアミノ酸があり、生体内にも多数のアミノ酸をもっています。
 アミノ酸は化学的性質から、酸性、中性、塩基性に分類されますが、栄養学的には不可欠アミノ酸と可欠アミノ酸に大別されています。
 可決と不可欠という呼び方は、従来の非必須と必須にあたります。すなわち必須アミノ酸が不可欠アミノ酸であり、非必須アミノ酸が可欠アミノ酸というわけです。
 最近、それぞれのアミノ酸の有用性はタンパク質構成素材ばかりでなく、さまざまな生理機能をもつことが明らかにされ、必須性に差がないこと、非必須とさ れたアミノ酸の生合成には必須アミノ酸が動員され、エネルギー消費を伴うなど、非必須アミノ酸も食事から供給されるのが望ましいとする考え方に移ってきま した。不可欠という場合、体内に合成系がないか、合成量が必要量に及ばないアミノ酸とし、他を可欠アミノ酸(dispensable amino acid : DAA)としています。
 アミノ酸はまた、タンパク質構成アミノ酸と非タンパク態アミノ酸(タウリン、テアニンなど)とに分けられることもあります。

メグビーインフォメーションVol.362「細胞生物学と栄養学4 アミノ酸の新栄養学」より




www.megv.co.jp/web.php メグビーさんより転載しました。



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