[北京 15日 ロイター] - 任天堂(7974.T)のスマートフォンゲーム「ポケモンGO(ゴー)」をめぐり、世界最大のスマホゲーム、オンラインゲーム市場の中国では、米国や日本が中国を攻撃する際の「トロイの木馬」になりかねないとの懸念が浮上している。
ポケモンGOはスマホの位置情報機能を使い、画面を見ながら街中に隠れているポケモンのキャラクターを探して遊ぶゲーム。ユーザーの位置把握にグーグルマップを利用する。
中国では利用できないが、中国版ツイッター「微博」では「Pitaorenzhe」というユーザーが、「ポケモンGOで遊ぶな。米日が中国の秘密基地を探査できるようにしたものだ」と呼び掛けている。
任天堂が珍しいキャラクターを、プレーヤーが入ろうとしない地域に配置し、誰も探しに行かないようなら、そこはアクセスが制限され、軍事地域である可能性が推測できるという。
微博に転載されたあるソーシャルメディアの投稿は「戦争が起きれば、日米は簡単に誘導ミサイルの目標を設定できる。中国は日米合作ゲームの侵略によって破壊されてしまうだろう」と警告した。
ただ、ボイコットの呼び掛けや、中国ではいまだ利用できない状況にもかかわらず、ファンの関心はやまないようだ。
清華大学の学生、ガン・ティエンさん(22)は「最初の発表以来ずっと、ポケモンの仮想現実ゲームで遊ぶことを心底楽しみにしてきた」と語った。今は、ゲームが利用できる国々の人工マップを備えた非公式版でプレーを楽しんでいるという。
ただ、中国ではアプリストアにポケモンGOは存在せず、グーグルのサービスも禁じられているため、多くの中国人にとって、ゲームを利用するのは困難だ。
任天堂は中国でポケモンGOを配信するかどうか、明らかにしていない。
共同開発した米ナイアンティックのハンケ最高経営責任者(CEO)はこれまで、中国での配信は技術的には可能だとしながらも、規制が複雑だと指摘している。
jp.reuters.com/article/nintendo-pokemon-china-idJPKCN0ZY0AO ↑
Chris Taylor
[ニューヨーク 14日 ロイター] - シャマ・ディーグマンさんが財布の心配をし始めたのは、スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」が配信開始後まもなく大流行してからわずか2日後だった。
米ニュージャージー州に在住する彼女の11歳になる息子は11日、スマホの位置情報を活用し、現実世界を舞台にポケモンを捕まえたりするこのゲームアプリをダウンロードした。
13日までに、彼女は自分のスマホに驚くべき知らせを受け取った。新しい請求月が始まったばかりだというのに、データ使用量が家族で契約している1カ月のデータ通信プランの75%をすでに超えているというのだ。
彼女は、息子にゲームで遊ぶ時間を短くさせ、1ギガバイトにつき15ドル(約1600円)を加算されないように、WiFi(ワイファイ)ネットワーク外でデータ通信を行わないようにした。
あなた自身がポケモンGOのファン、もしくは単にアプリに夢中になっている子どもがいれば、こうしたデータ通信問題はすでに経験済みだろう。もしそうでなくても、遠からず届く請求書で身につまされるかもしれない。
6 日に配信が開始されたばかりだが、ポケモンGOはすでに歴史的大ヒットを記録している。ダウンロード数は1500万を超え、ユーザーの1日当たりの平均滞 在時間は30分以上。米インターネット調査会社サーベイモンキーによると、デイリーアクティブユーザーは2100万人(11日時点)と、驚異的な数に上 る。
データ通信量を食うのは、ポケモンGOが衛星利用測位システム(GPS)を使ったゲームだからだ。
では、契約しているデータ通信プランをアップグレードせずに、どうしたらポケモンGOを楽しめるのだろうか。
以下に6つのヒントを挙げた。
1.ネットワークがカギ
WiFiにアクセスできるスターバックス にいようが、空港にいようが、市営公園にいようが、知られたネットワークに自動的にログオンするようスマホを設定しておくことだと、米通信大手ベライゾン のチャック・ハンビー氏は提案する。携帯のモバイルデータ通信経由ではできるだけゲームをしない方がいい。
2.使用していないアプリは終了
公平を期すために言うが、ポケモンGOだけがデータ通信量を食うのではない。同時にいくつかのアプリを開いていれば、こうしたアプリもデータ量を消費することになるだろう。
「多くの無料アプリ、特に位置情報サービスを提供するものは、携帯やタブレット端末がロックされていても、データの送受信を続ける」とハンビー氏は指摘する。
3.適度に遊ぶ
ポケモンGOデータベース(www.pokemongodb.net)によると、プレーのタイプによって、1時間のデータ使用量が2MB─8MB、もしくはそれ以上になる。あまり夢中になると、請求書の料金が加算されることになる。
「ポケモンGOを1日当たり6時間以上行うと、データプランのアップグレードが必要となるかもしれない」と同サイトにはある。
4.アプリ内購入に注意
データ使用量もさることながら、アプリ内で購入すれば高額なダブルパンチとなる。
「アイテム『ポケコイン』を手に入れるのにいくら使ったかをしっかり記録しておいた方がいい。大金を使いかねない」と、投資サイト「アコーンズ」の最高教育責任者で、デジタルマガジン「グロウ」の編集者であるジェン・バレット氏は話す。
米国のポケモンGOプレーヤーはすでに、アプリ内購入で1日当たり160万ドル(約1億7000万円)使っているとされる。
5.通知を無効にする
データ通信量を食う隠れた悪者は、気にもとめないさまざまなアプリから送られるメールやプッシュ通知だ。
アプリの自動アップデートも役に立たない。スマホの設定を調べて、それらを「オフ」にしよう。
6.子供に払わせる
子供に請求書の料金を一部負担させるというのも1つの手だ。ポケモンGOに夢中になり、超過した料金を子供に払わせる。それ以外に、ゲームに没頭する時間を減らすインセンティブは他にあまりないだろう。
ディーグマン家の対策はこれだ。「料金を超過したら、彼(息子)がそれを支払う」と、母親は語った。
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