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★分子栄養学(三石理論):アレルギー疾患の新しい見方

アレルギーにかかわる細胞
 アレルギー反応の引き金役として、免疫グロブリンのなかまであるIgEが認知され、その標的となる細胞がマスト細胞(肥満細胞)です。IgEがマスト細胞上のIgE受容体に結合し、さらにアレルゲンの結合によって受容体が架橋されることが反応の発端になります。
 IgE受容体の架橋がマスト細胞の体内に蓄えられていた顆粒を放出させる合図になります。
この反応で、ヒスタミンやロイコトリエンなどのアレルギーをひきおこす炎症性メディエーターが出てきます。
 反応のはじめにはマスト細胞が主導しますが、やがて顆粒球の好塩基球や好酸球などが加わってきます。
 アレルギーのもとになる抗原(アレルゲン)に対して、本来は病原性がないにもかかわらず過剰な応答を生じさせるメカニズムには、樹状細胞が介在しています。
 生体の免疫システムは、自然免疫と獲得免疫とで成りたっています。生体内に異物(非自己成分)が侵入してきたときNK細胞、マクロファージ、樹状細胞などによる初動の防衛機構が発動し、次いでT細胞とB細胞の連携による抗原・抗体反応やキラー細胞の活躍となるわけです。
 この自然免疫と獲得免疫をつなぐのが抗原提示という役割をもつ細胞で、その主力が樹状細胞です。
 マスト細胞、顆粒球、樹状細胞のほか、ナチュラルキラー(NK)細胞やナチュラルヘルパー(NH)細胞、M2マクロファージといった新顔が次つぎと明ら かになっており、アレルギーは多種多様な免疫細胞と環境因子の相互作用による複雑な免疫ネットワークの異常とするシステム的な見方が必要になってきまし た。

炎症細胞の作用
 マスト(Mast)は、“まるまる太った”という意味のドイツ語で、肥満細胞といわれるのですが、個体の肥満とは関係ありません。
 マスト細胞は多能性造血幹細胞から生まれ、とくに皮膚や臓器の結合組織に分布しています。

 マスト細胞内の顆粒には、血液凝固の調節因子ヘパリンなどのグルコサミノグリカンのなかまがあることが古くから知られていましたが、ヘパリンとともにまき散らされるヒスタミンの発見が「免疫薬理学」の扉を開きました。
 顆粒を細胞内にもち、刺激に応じて顆粒の内容物を放出する細胞として、とくに顆粒球とよばれる白血球には、好酸球、好塩基球、好中球があります。
 好塩基球はマスト細胞によく似ており、ヒスタミンやロイコトリエンを放出して、アレルギー反応をすすめる一方で、M2マクロファージを誘導して、アレルギー症状を終息させるはたらきをもっていることがわかってきました。
 好酸球が放出する顆粒成分には、ヘパリンの作用に拮抗するタンパク質や、マスト細胞からのヒスタミンの遊離をすすめるタンパク質などがふくまれるほか、 T細胞を炎症の場に誘導するなど、自然免疫系ばかりでなく獲得免疫系の細胞とも相互作用し、アレルギー性炎症にかかわっています。
 好中球は多数のプロテアーゼや活性酸素の放出で知られていますが、最近B細胞と相互作用してその抗体づくりをすすめることが明らかになりました。
 活性化したマクロファージは機能によってM1型とM2型に分けられています。前者は病原体感染時にさまざまな炎症性サイトカインをつくり出して病原体を排除しようとするのに対し、後者はアレルギーやガン転移の場で炎症を抑える方向にはたらきます。
 上図中のミエロイド系細胞とは、マクロファージや樹状細胞を指しています。

自然リンパ球のなかま
 生体防衛の初期段階で活躍するNK細胞は、古くから知られた自然リンパ球で、獲得免疫ではたらくT細胞などと区別されています。
 つくり出すサイトカインの種類によって、自然リンパ球は3つのグループに分けられています。ウイルス感染によりγインターフェロンをつくり出すのがグループ1で、NK細胞はその代表です。
 2010年に新しいリンパ球として発見されたのがNH細胞でグループ2に属します。
 NH細胞はIgE抗体と関係なく自然型とよばれるアレルギー反応をおこします。
 NH細胞によりひきおこされるアレルギー症状はステロイドが効きにくい“ステロイド抵抗性”を示します。
 NH細胞の発見は、アレルギー反応の理解をさらに複雑にしました。

サイトカインネットワーク
 いろいろの細胞がそれぞれに異なるサイトカインを放出し、それにより刺激された細胞が、その刺激によりさらに他のサイトカインを産生します。
 それによって次つぎと連鎖的に反応がすすむ一連の炎症反応は、サイトカインネットワークといわれます。
 それによって炎症が増幅されたり抑制されたりしてゆくことになります。

環境とアレルギー
 アレルギー性疾患の発症には、アトピー素因といわれる遺伝因子と特異的および非特異的な環境因子との複雑な相互作用がはたらきます。

 アトピー素因とは、環境中のアレルゲンと接触したとき、それによって特異的IgE抗体または総IgE抗体を産生しやすい体質をいいます。
 生活環境には、日常生活でのありふれた物質が、アレルギー疾患発症の原因になったり、悪化させたりなどの因子になっています(上図)。
 直接アレルゲンとして作用する特異的環境因子には、食物抗原(卵白、牛乳など)や吸入抗原(ダニ、花粉、イヌ、ネコなどの体垢)やハウスダストなどがあります。
 大気汚染物質のSO2(二酸化イオウ)や自動車排気ガスのNO2(二酸化窒素)のほか、暖房機器から発生するCO(一酸化炭素)、建築資材や家具などの塗料、接着剤など多種多様で、近年のアレルギー疾患の増加を招いています。

アレルゲンの作用
 血中のIgEと結合してアレルギー症状をひきおこす抗原をアレルゲンといいます。
 アレルゲン分子のほとんどはタンパク質で、酵素だったり脂質結合タンパクだったり貯蔵タンパク質、あるいは細胞骨格構成タンパク質という具合にいろいろです。
 アレルゲン分子は、マスト細胞や好塩基球上の受容体を架橋することで、細胞の応答をひきおこしますが、タンパク質自体としても粘膜上皮や皮膚バリアの破壊にはたらきます。
 花粉やダニやカビなどのアレルゲンは、それぞれにプロテアーゼをもっており、上皮細胞間の結合をこわしたり、活性酸素を発生させたりします。
 タンパク質以外の脂質や多糖なども、アレルギー反応の促進や増悪に関係しているといわれています。
 環境からの非特異的因子の排除も、アレルギー疾患への対策になります。

食物アレルゲン
 乳児期の早期に湿疹を生じる“食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎”では、母乳を介しての鶏卵・生乳・コムギ・ダイズなどがアレルゲンになるとされています。
 離乳食を摂取するようになってIgEに関係して発症する“即時型食物アレルギー”では、鶏卵や牛乳・コムギ・ソバ・魚などが原因食物として多いが、成長とともに自然に耐性が獲得されることが少なくないとされています。
 学童期~成人期では、コムギ・甲殻類・フルーツ・ソバ・魚類となっています。
 特殊な食物アレルギーのひとつが“口腔アレルギー症候群”で、生野菜や果物が主な原因で口腔粘膜に症状があらわれます。通常の食物アレルギーと異なり、前もって花粉に感作していての交差反応で、スギ花粉とトマト、ブタクサとメロンなどが報告されています。

生体機能とアレルギー


微量元素とアレルギー
 アレルギーはI 型~ IV型の四つに分類されています。IgEを介した即時型過敏反応がⅠ型で花粉症はこのタイプです。
 Ⅱ型は自己免疫性溶血性貧血やバセドー病など、膠原病における腎炎や皮膚炎はⅢ型で、すべて抗体がかかわって発症します。

 ネックレスやピアスや時計などに使用されている金属(ニッケル、コバルト、クロムなど)が原因で発症する“金属アレルギー”は、遅延型過敏反応でⅣ型に属します。歯科で用いられる金属や人工関節などの医療用金属材料で発症する例もあります。
 金属が体内にはいる経路には、汗にふくまれるClにより溶出したり、唾液による歯科修復物の腐食などがあり、それによって金属イオンが解離します。
 イオン化した金属が体内のタンパク質と結合し抗原として提示されると、活性化したT細胞が炎症をひきおこすことになります。
 金属は抗原として作用するばかりではありません。皮膚の細胞におけるCaとZn(亜鉛)の存在比で、アトピー性皮膚炎ではZnの割合が少なくなっていま す。さらに細胞内のCaイオンの濃度はヒスタミンに対する気道粘膜の過敏性のレベルに影響し、皮膚のバリア機能の障害では、上皮細胞内のCaの減少がみら れるというのです。
 活性酸素除去を担う酵素SODの構成元素であるZnが不足すると、炎症が悪化し、創傷の治りがおそくなります(右図参照)。
 Znは多くの酵素の活性中心であり、免疫応答にもかかわっています。
 近年のアレルギー性疾患の増加の一因として、非経口的に金属と接触する機会が増えたことや、医療上の使用、微量ミネラル摂取の減少が指摘されています。

皮膚を守る角層バリア
 皮膚バリアの最前線は角質細胞とその間にはさまれた角質細胞間脂質とが、交互に重なった層構造です。通常13層ほどのつくりで、表皮のケラチノサイト(角化細胞)が上方に向かい顆粒層上で角化して角層となります(右図参照)。

 角化細胞がスフィンゴ脂質やコレステロールや脂肪酸などを分泌し、これが角質細胞間脂質になります。その半分を占めるスフィンゴ脂質の95%がセラミドです。
 角層の保湿性はかねてから角質細胞間脂質、皮脂および天然保湿因子に担われているといわれてきました。
 近年、角質細胞内のフィラグリンとよばれるタンパク質が分解されて天然保湿因子になることがわかり、セラミドの減少とともにフィラグリンの不足とアレルギー発症の関係が研究されることになりました。
 フィラグリン遺伝子の多型や変異が、アトピー性皮膚炎の基盤になるというのです。



経皮感作と経口感作
 さきごろ加水分解コムギ含有石けんの使用によるコムギアレルギーのニュースが流れ、経皮感作として説明されました。
 経皮感作は食物アレルギーでもみられます。乳児・小児期に皮膚バリア障害でピーナッツに経皮感作が成立すると、ピーナッツを食べたときアレルギー症状をおこすという関係が明らかにされました。
 食物成分は経口的に摂取された場合には、経口免疫寛容という生体機能がはたらくので、たやすく感作されません。
 免疫寛容とは、本来は免疫反応をひきおこす抗原に対してはB細胞やT細胞が応答しない状態をいいます。
 皮膚バリアの異常から食物アレルギーがおこるということがわかり、アレルギーマーチ成立のメカニズムが理解されました。

ラテックスアレルギー
 手術用のゴム手袋、ゴム風船、ゴム靴、接着テープなどのゴム製品が原因でおこる“ラテックスアレルギー”は、ゴムの樹液の成分であるラテックスタンパク が抗原です。ゴム製品にラテックスが残留したとき、少量でも接触によるジンマシンをおこし、進行した場合ジンマシンが全身にひろがったり、鼻炎や下痢や結 膜炎といった粘膜症状がおこったりします。
 ラテックス抗原は、バナナ、アボガド、クルミ、ポテト、トマトなどの食物抗原との交差反応があり、スギやシラカバなどの植物との交差反応も報告されています。
 ゴム手袋についているパウダーはラテックスタンパクを吸着して飛散し、ゼンソクやアレルギー性鼻炎をおこすことがあります。
 ラテックスアレルギーは医療現場だけでなく一般家庭でも発症しており、対策として合成ゴム製品がすすめられるようになりました。

メグビーインフォメーションVol.378「新アレルギーの知識」より


www.megv.co.jp/web.php メグビーさんちより転載しました。


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